投資には大きなリスクが伴うため、マイナスのイメージを持っている方も多いですが、不動産投資は比較的安心な投資であることから近年話題となっています。
危険性が低いため、成功すると億万長者になれる!という夢のようなことが起こる可能性は低いですが、毎月安定した家賃収入を得られることから多くの投資家が支持しています。
そこで今回は、近年話題となっている「不動産投資」を検討する際に必要となる知識である「利回り」について解説していたいと思います。
不動産投資における利回りとは?
利回りとは、投資をおこなった金額に対して得る見込み収益の割合のことを言います。
不動産投資における「利回り」には、表面利回りと実質利回りがあります。
表面利回り
年間の家賃収入を不動産の購入価格で割ったものを「表面利回り」と言います。
簡単に計算することができますが、不動産を維持するための諸経費が含まれておらず、満室を想定した計算となっているので、必ず得られる利益という訳ではないので注意しましょう。
実質利回り
固定資産税や管理費・保険料・修繕積立金など、不動産の運用にかかる諸経費が加味されたものを「実質利回り」と言います。
表面利回りよりも現実的な数字を知ることができるため、具体的な収入や物件を比較する際に役立ちます。
しかし、実質利回りは流動的なものであり、空き室が出た際の家賃収入の減少や建物の劣化などによりかかる経費は毎年異なるため、正確な計算が難しい傾向にあります。
利回りの平均相場とは?
都内の利回りの相場は4.5%から4.8%と言われており、5.0%を切るエリアは現状ではみられません。
一方で地方都市は、都内の駅近物件と比較すると利回りが高い傾向にあり、東京・大阪・横浜を除いたエリアでは5.5%以上が利回り平均の相場となり、都内よりも1.0%ほど高い傾向にあります。
このように数字で比較すると高い利回りに惑わされがちですが、専門家の意見では利回りの理想は3%から3.5%と言われており、利回りだけを重視するのではなく空き室率が低く継続的に家賃収入を得られることを1番に考える必要があるとされています。
利回りの計算方法について
表面利回り
表面利回り(%)=年間家賃収入÷物件の購入価格×100
〈例〉部屋数:10室、家賃:月7万円(一律)、建築費用(物件価格):1億円の場合
年間家賃収入:7万円×10室×12か月=840万円
表面利回り:840万円÷1億円×100=8.4%
実質利回り
実質利回り(%)=(年間家賃収入-ランニングコスト)÷(建築費用+建築諸経費)×100
〈例〉部屋数:10室、家賃:月7万円(一律)、ランニングコスト(年):150万円※固定資産税等60万円・水道光熱費20万円・修繕費30万円・保険料15万円+α、建築費用:1億円の場合、購入時諸経費:350万円の場合
(840万円-150万円)÷(1億円+350万円)×100≒6.66%